今回で三回目となるビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2021の結果発表です。
フリー部門最優秀賞 「Kenkou Wakadori」
東京都
タイトル:ビーの源流
水槽サイズ:60cm×45cm×30cm
ボルビティスやミクロソリウムなどの陰性植物を中心にまとめていて、タイトルの通り川の源流部を思い浮かべるような非常に美しい水景です。
下草にはエキノドルステネルスでしょうか、岩の間から自然に芽吹いた情景を見事に表していて、今回のテーマ「自然観」に沿った素晴らしいレイアウトです。
岩の組み方や構図の取り方にしても非の打ちどころのない高い技術をお持ちの方で、これからの活躍にも期待したいところです。
第10位 エビだら節 得点116p
愛知県
タイトル:水温20℃前後の水草生い茂る流れの緩やかな川に居たんじゃないか水槽
水槽サイズ:60cm×20cm×25cm
非常に美しく繁茂したウィローモスの先にはブセファランドラの森へと続く小道。
そんな情景を思いうかべる水景です。
種類やサイズの異なる水草はそれぞれの主張が強く個性が出やすいので、間をつなぐ流木や石などでアクセントをつけるとより自然観が高まるでしょう。
前回に引き続き見事ランクインおめでとうございます。
第9位 Teddy shrimp 得点127p
兵庫県
タイトル:穏やかなひととき
水槽サイズ:25cm×25cm×25cm
角型水槽の弱点を見事に克服した構図で、装飾部分と空間の取り方とのバランスが非常に良く、流木のサイズと水草の選択が高得点に繋がったものと思われます。
苔の出かたから少し水質が不安定のようにも見えますが、改善されれば中央のウィローモスの成長も活発になり見ごたえのある水景になることが予想されます。
第8位 モノノケにいさんアクアリウムチャンネル 132p
ジャカルタ、インドネシア
タイトル:禁じられた洞窟
水槽サイズ:30cm×30cm×30cm
アヌビアスやクリプトコリネ、ミクロソリウムやブセファランドラなどの陰性水草中心の王道的なレイアウトです。
ウィローモスの繁茂具合からいい状態を維持していることが伺えます。
小型水槽は葉幅の大きい水草を使うとどうしても奥行き感が損なわれるので、奥側の水草はナロータイプの水草を使用するとより壮大な水景になると思います。
第7位 anera shrimp 135p
大阪府
タイトル:森の向こう側
水槽サイズ:60cm×30cm×36cm
見事に繁茂したウィローモスが印象的なレイアウトです。
ウィローモスの隙間から見える流木が自然観を演出し背景のブルーのバックスクリーンとの相性も抜群に良く、後方に見える細枝流木が奥行き感を演出していて、タイトルの通り森の奥へと進むけもの道のような素敵なレイアウトです。
第6位 兼続えび kanetugu Shrimp 137p
新潟県
タイトル:陰性の中の日の当たる場所
水槽サイズ:60cm×45cm×45cm
この作品は審査員の道産子海老が最高得点を点けています。
ブセファランドラのみのレイアウトで、溶岩石と陰性水草の愛称は非常に良いためレイアウトを作る際にどうしてもたくさんの水草を配置してしまいがちになりますが、この作品は「引く」と「足す」のバランスが非常によく結果的に高得点につながったと思われます。
45㎝の奥行きのある水槽を選択したところにもセンスの高さが伺え、さすが毎回上位入賞されている実力者です。
第5位 あわ@阿波野蝦 138p
徳島県
タイトル:スモールワールド
水槽サイズ:20cm×20cm×20cm
20㎝キューブ水槽でのレイアウトですが、小型水槽に使う水草のセンスが抜群にいいですね。
前景草はグロッソスティグマでしょうか、全般的に前景草に使われる小型の水草は高光量+CO2の添加が必要で、それらを使わずにこのように繁茂させる方法はあるのですが、中々苦労されたと思います。
毎回一風変わったレイアウトをで上位入賞を披露してくださる実力者のレイアウトです。
第4位 アクアネ 140p
京都府
タイトル:高原の森
水槽サイズ:60cm×20cm×25cm
ヨーロピアンクローバーと後景はパールグラスでしょうか、タイトルの高原を思わせる清々しいレイアウトです。
ソイルの傾斜も良いアクセントになっていますが、流木の質感を揃え傾斜をつける場合は正面側をフラットにし後方を高くするとより奥行き感が増します。
流木周りに石などに活着させた葉の細いシダ類を配置するとより森のような演出になりますが、水草の根張りも良くしっかり手入れされている様子から上位入賞への大きなポイントとなったと思います。
第3位 B.Bシュリンプ 154p
北海道
タイトル:ブセの蕾が咲く頃に
水槽サイズ:60cm×30cm×36cm
ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストのコンセプトにあるビーシュリンプ飼育とレイアウトの両立をしっかり実践している水景で、北海道を代表するビーシュリンプブリーダーとしての高い実力だけではなく、本来の楽しみながら飼育するためのお手本となる方のレイアウトは非常に参考になりますね。
立体感をうまく使うのが得意な方で、基本的にはよく使われる定番の陰性水草でまとめていますが、南米ウィローモスやブセファランドラの状態からとてもいい状態をキープされている様子が伺えます。
第2位 Ma_mu Shrimp 158p
香川県
タイトル:笑露の極
水槽サイズ:60cm×30cm×36cm
一見バラバラに見える流木の配置ですが、それぞれの水草が上手くバランスを取って配植されています。
水質の面で少しポイントが伸びませんでしたが、実際にレイアウトすると構図と水草の配置はバランスを取るのが非常に難しく、確実に上位入賞に値するセンスを持った方です。
今後それぞれの水草がどのように成長しどのように手を加えるか楽しみな水槽です。
第1位 Coco-Bee 196p
兵庫県
タイトル:スローライフ
水槽サイズ:60cm×30cm×36cm
審査員のローキーズ札幌店長とAki shrimpがベストスコアをつけています。
両サイドに配置した溶岩石とブセファランドラ、それをぼかすように配植したブリクサショートリーフ、大きなシダの森から覗かせる流木とその後ろに見える有茎草。
水草のレイアウトコンテストに出品されても上位に入賞できそうなほど素晴らしいレイアウトですが、どうやらこの方は手加減というものを知らないようです。
前回に引き続き最優秀作品に輝き見事な二連覇。
おめでとうございます。
総評
今回は「自然観」というテーマでコンテストを行いましたが、自然観というのは人が目にして感じるものであって想像の中で作り上げるには相当難しいものだと思います。
また、昨今の社会情勢で日々の生活すらも変わってしまった方も大勢いる中で、真剣に考えてレイアウトを作ってコンテストを盛り上げてくださたったことに心から感謝を申し上げます。
次回のコンテストはまだ未定ですが、参加者様や協賛者様、そしてこのコンテストのコンセプトにご賛同いただいた多くの方々のご協力によりビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2021を無事行うことができました。
この場を借りて厚く御礼を申し上げます。
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