ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2022結果発表と総評

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2022へのご参加くださった皆様、そして協賛者様へ改めてお礼を申し上げます。

既にYouTubeにて発表済みですが、ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2022の結果発表です。

目次

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2022結果発表

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2022は、メイン部門上位三作品とフリー部門上位三作品の発表となりました。

フリー部門

フリー部門はビーシュリンプ以外の生態や水草の育成に有利となるCO2の添加が可能で比較的自由度の高い部門です。

第三位 anera shrimp タイトル「夏果」

化粧砂を使用して奥行き感を演出したレイアウトです。

手前に大きめの流木を配置し根元には下草となる水草を配置。部分的に活着させたモスや、奥へ行くほど流木を小さくするといった遠近感を表現した高度なテクニックを披露してくださいましたが、撮影は斜めよりも正面から撮った方がより奥行き感を感じる水景となったと思います。

第二位 りと(えびこっと) タイトル「緑丘」

タイトルにある緑丘を忠実に表現した作品です。

岩を覆うように下草が伸び、時間の経過を感じさせる水景でしたが、垂直に立っている岩が多く、多少単調気味で殺風景にも見えるところがあるので、左奥の岩から右手前までの導線を意識して岩を組むとより見栄えのする水景になると思います。

優勝 阿波乃蝦 タイトル「楽しみ方は自由」

様々な種類の水草を使用されいて華やかさを感じる水景です。右手前の赤い水草が少し目立っていますが、後方の有茎草のボリュームが少し物足りないのでトリミングをしてよりボリュームが出るとちょうど良いアクセントになるかと思います。

水草が成長するまでもう少し時間が欲しかったというところでしょうか。

他の作品がシュリンプのみの水景であったのに対し、この作品はフリー部門というカテゴリーを最大限に活かし小型のカラシンを混泳させているところで、楽しんで飼育しているところを想像させるような水景に仕上がっているところが高得点に繋がったと思います。

フリー部門おめでとうございます。

メイン部門

メイン部門は従来のコンテストと同様ビーシュリンプメインのレイアウトが必須で、魚類との混泳は不可となります。

第三位 りと(えびこっと) タイトル「千秋」

変形の凹型構図というか三角構図を崩したような構図の水景です。各水草が生き生きとして非常に見ごたえのある水景となっていますが、右手前のアヌビアスと奥にあるウィーピングモスの間にもう一本少し太めの流木を斜めに配置するとより奥行き感が生まれたと思います。

隅々まで水槽の管理が行き届いている水景で、特に左奥のロタラの赤が良い演出をしています。

第二位 go shin タイトル「モスの森」

難しい30㎝キューブ水槽でのレイアウトで挑戦してくれましたが、細枝の流木にモスを施し奥に微かに見えるミクロソリウムかクリプトコリネでしょうか、非常に良い奥行き感を演出しています。

特に流木の配置が素晴らしく、立体的に組んだことにより止水域を軽減させより良い状態をキープしていると想像できます。

手前側のソイル上にモスが伸びてきてメリハリのなさが見えてしまっているので、一度モスをトリミングしてある程度新芽が出た頃に撮影するとさらに良かったと思います。

そして、水槽のガラス面の苔を清掃して奥のスポンジフィルターを一時的に撤去して撮影すると優勝も狙えたのではないかと思います。

優勝 MIYABI タイトル「清流緑奏」

庭の広場で子供達が戯れる、日本庭園を思わせる素敵なレイアウトです。

凸型構図ですが、中央手前を広く空けることで奥行き感を出すことが難しい凸型構図の弱点を見事に克服していて、一般的なレイアウトではあまり使われない中央に大きな岩を置くなど斬新なレイアウトも魅力の一つとなっています。

そして、各水草の状態が非常に良く、出品者さんの管理能力の高さが伺えます。

メイン部門優勝おめでとうございます。

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストを振り返って

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動画内でも報告させていただきましたが、今回を持ちましてビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストは終了となります。

今振り返ってみれば、ほぼ無計画の見切り発車状態で始めたこのイベントですが、回数を重ねるにつれて少しずつ露出度も高くなってきたように感じています。

今回のコンテストは過去最少数と少し寂しいコンテストでしたが、そもそも品評会的な楽しみ方が多いビーシュリンプのコンテストが大半である中、ビーシュリンプ飼育の定義みたいなものからあえて枠を外れた形を取ることで、これからビーシュリンプ飼育に挑戦してみたいといった方々へ、一歩踏み出すきっかけを作りたいというコンセプトの下で始めたのが、このレイアウトとビーシュリンプの飼育を両立を競うビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストという考え方でしたので、参加人数にこだわりはなく、まずは参加された方が楽しんでくれることを目標としました。

参加された方には必ずフォロワーさんがいると思いますが、参加者さんはそのフォロワーさんの中にはビーシュリンプは飼育していなくても、アクア関連で繋がりを持っている方も多いと思います。ビーシュリンプは飼育していなくても水槽のレイアウトには興味がある方は多いですし、そんな中でビーシュリンプ飼育を楽しんでいる方がレイアウトコンテストに出品することでフォロワーさんの中での代表という意味合いがあったというところはTwitterを利用したのは大正解だったと思います。

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストの定義

もちろん、業界の活性化には品評会的なコンテストは必要だと思いますし、そこに全霊を懸けて取り組んでいる尊敬すべきブリーダーさんもいます。

しかし、ビーシュリンプを深く知らない方々の立場で見ると、価格も難易度も高く、一部の人だけが楽しむ敷居の高いものと誤解をされることも多いと思います。

そんな誤解を少しでも減らし、ビーシュリンプ飼育という素晴らしい趣味の世界を充分に堪能してくれる人がもっともっと増えてくれて、そこから新たなブリーダーが生まれ、そして素晴らしい個体を作出し、後に品評会に出品といったサイクルができることで、さらに輪が広がるものと信じています。

コンテストには毎回違ったテーマがあり、出品者の方には非常に難しかったと思いますが、コンテストの定義の一つとして、主催者と参加者、そしてギャラリーの皆さんが一緒になって作っていくことを目的としていましたし、過去の優勝者であるEZONOさんやcoco-beeさん、Kenkou Wakadoriさんの作品、そして今回新たに優勝者の仲間入りをされた阿波乃蝦さん、MIYABIさんの作品は、今後のビーシュリンプ飼育の楽しみ方の一つを増やすきっかけとなった作品であったと思います。

コンテストを始めたばかりの当初は、批判的な意見もありましたしDMなどでお叱りを受けることもありました。ですが、コンテストの目的はしっかりと考えていましたし、批判される方をも取り込んで一緒に楽しもうとすら思っていたので迷いは一切ありませんでした。

もちろんショックを受けることもありました。しかし、運営に携わってくれたローキーズ札幌店長とaki shrimpさんは、そんな僕を見捨てることなく支えてくれたことに本当に感謝していますが、一つ思うことは、僕自身の動画の編集力が回を重ねるごとに上がっていった、これに尽きると思います(笑)

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストFINALについて

ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストの本当のファイナルとして2023年の6月頃に開催を予定しています。

優勝者にはAmazonギフトカード10000円分を進呈します。

最後の最後はお祭りと考えていますので、出品数の制限は無し混泳もCO2添加も自由にレイアウトを作ってほしいと思います。

詳細についてはまた後日発表しますので是非参加をお待ちしています。

総評

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ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテストは最後のファイナルがありますが、一つの区切りとしてご挨拶させていただきます。

協賛をいただいたさと美えびさんよりありがたいご意見をいただきました。

「参加者さんは、コンテストに参加するために考えながら自身の水槽に手を加えてくれたのです」

瑠香えびさんは僕がビーシュリンプのブリーダーとしてローキーズ札幌さんにエビを持ち込むようになった2013年頃にはすでに一線で活躍されていました。そんな方が気さくに「協賛出しますよ~」とお声がけしてくださるなんて当時は想像もしていませんでしたし、今でも信じられないくらいです。

また、anera shrimpさんは熱い情熱を持った方で、時々お話しする機会があるのですが色んな知識を持っていていつも勉強させていただいています。

今回もそんな方々のご協力により、このコンテストを開催できて正直今はホッとしているところです。

「まだ継続してください」や「復活するの待ってます」などといったありがたいご意見をいただいていますが、今後もしどなたかがビーシュリンプ水槽の水景を題材としたコンテストを行いたいと企画することがあれば、「ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト」というタイトルは無許可でそのまま使ってくださっても構いません。

画像に関しては著作権の関係もあるので難しいですが、お声をかけてくだされば宣伝や企画の提案や動画の作成などももちろん無償で協力したいと考えています。

少し感情的な文章になってしまいましたが、ビーシュリンプ水槽レイアウトコンテスト2022に携わってくださった関係者、協賛者様、そして参加してくださった皆様、この場を借りて心より御礼申し上げます。

ありがとうございました。

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