ビーシュリンプを飼育するにはソイルを使う人が大半かと思いますが、そもそもなんでソイルなの?と思ったことありませんか?
大磯やセラミック、ガラス素材、ビー玉?中にはベアタンクで・・・と考える強者もいるでしょう。
そもそも、アクア用ソイルはADAが水草育成のために作った物が始まりで、ビーシュリンプ用に作られたものではありません。
だったら別にソイルじゃなくて良くね?なんて思ってしまうこともありますが、ビーシュリンプになぜソイルを使用するかを解説したいと思います。
ソイルの最大の武器はPH調整能力
ビーシュリンプは水質が中性以下(酸性)で飼育するのが良いとされています。
アンモニアは酸性の水に溶けると水素イオンと結合してアンモニウムイオンになるため、アンモニアに非常に弱いビーシュリンプにとって無害になります。
日本の水道水の基準は世界トップレベルの厳しさで、水質も中性付近になっている地域がほとんどですが、中性だとアンモニアが悪さをしてしまうのでPHは中性以下(酸性)が良いとされています。
ソイルには長期にわたってPHを酸性寄りに安定させる性質があり飼育水に使用する水質を気にせずに飼育ができるというメリットがあります。
大磯砂などの砂利系の低床はPHをアルカリ寄りに傾ける性質があるため、酸処理などを行ってPHを上がらないようにする必要があるのですが、それなら最初からソイルを使った方が手間も時間もかからないのでソイルでの飼育が主流になっているのです。
ベアタンク飼育は可能?
水質がアルカリにならなければ問題がないのだとするならば、ベアタンクでもOK?なんて発想も生まれると思いますが、ソイルはPH調整能力のほかにバクテリアが住み着きやすい様に多孔質になっていて、顕微鏡で見ると無数の小さい穴が開いているのがわかります。
濾過器があれば十分と思うかもしれませんがソイルのPH調整能力+バクテリアの繁殖のしやすさが手伝って水質が安定するものだと考えた方が良いと思います。
また、ベアタンクは低層で生活するビーシュリンプにとって非常に歩きにくく、そのツルツルした底では掴まる場所がなく体力を消耗してしまいます。カブトムシを飼育する際にひっくり返って死んでしまうのを防ぐために足場になる榾木などを入れると思いますがそれと同じ原理です。
ソイルに含まれる成分
ソイルは天然土壌を使用しており、その中の有機物(有機酸、各種アミノ酸、腐食酸)が濾過バクテリアにとってとても有益な存在であり、バクテリアが元気だと健康で元気な水ができあがります。
これは大磯砂やセラミック素材には含まれないもので、天然土壌が原料であるソイル最大の強みです。
まとめ
かなり簡潔に書きましたが他の低床に比べてソイルが如何に優れたものであるかが分かったと思います。
ただし、ソイルじゃないと飼育ができないというわけではなく、他の低床に比べてビーシュリンプの飼育難易度を下げてくれるものがソイルだと理解してもらえたら良いなと思います。
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