ビーシュリンプの魅力を広く知ってもらいたいというコンセプトの下に生まれたこのコンテスト。
みんなが仲良く楽しめればそれで良いですし、もちろん順位なんてどうでも良いと思う方もいると思いますが、順位を決めるコンテストですから上を目指したいという方も多いと思います。
そこで、過去の作品を参考に、コンテストを攻略するための戦略をお話ししていきたいと思います。
まず、レイアウトを組む方法としてベースとなる三種類の構図というものがあり、中央に大きくスペースを作り両サイドに装飾を施す凹型構図、中心に水草や流木、石などを組んだ凸型構図、そして、どちらか片側に装飾を寄せた三角構図が基本となります。
初めてレイアウトを組む場合、水槽いっぱいに装飾を作りがちになりますが、足すだけではなく引くといった組み方をすると締まった水景になるでしょう。
ezonoさん(1nd ランキング1位)
キューブ水槽はレイアウトが難しく、どちらかといえば上級者向けの水槽になります。
横幅がない分、三角構図は傾斜がきつくなるので凹型もしくは凸型構図で組む方が多いと思います。
ezonoさんの作品は変形の凹型構図となり、人工物にモスを活着させて見事なレイアウトを作っています。
ポイントは、広く取った手前の空間にブセファランドラを点在させていることで、手前に円い葉の水草を使い、奥に細かい水草を使うことで奥行き感を演出し、美しい水景を完成させています。
とーむさん(1nd ランキング4位)
60cm幅を上手く活用した水景です。
凹型構図ですが、後景の有茎草が片側のみで、これが両サイドにあればもっと上位に入賞していたことが予想されます。
しかし、手前の空間と流木の組み方が非常によく、モスを活着させることによって自然な景観を演出する技術は是非とも活用したい技です。
山口琢也 東農大 アクアさん
倒れた流木に自然に植物が芽吹いた姿を演出しています。
構図と水草のバランス感に優れ、基本を熟知しているレイアウトの組み方です。
毎回設定されているテーマ(今回は活性)の点でポイントが伸びませんでしたが、テーマを押さえて水景を作れば確実に優勝争いに参加できる技術を持っています。
スイランさん(1nd 2ndともに準優勝)
ADAが唱えるネイチャーアクアリウムが流行り出すより遥か昔に、有茎草などを数種類区画ごとにそれぞれまとめたダッチアクアリウムというものがありました。
スイランさんご自身は意識したかわかりませんが、各水草がそれぞれ大きく主張しながらも非常にまとまった水景に仕上げています。
構図をしっかり作ればある程度水草を植えるだけでそれなりに見栄えはするのですが、構図を意識せず全体的なバランスを取るのは非常に難しいため、まずは基本となる三つの構図から決めると良いでしょう。
素材選びのポイント
一般的に水槽に入れる装飾物は流木や石などの天然素材を使うのがベターです。
流木から溶出するタンニンは水質を安定させる効果もあるので、ビーシュリンプとは非常に相性が良いです。
石に関しても水質に影響しない程度であれば非常に重宝する素材ではありますが、多く使いすぎるとやはりpHが上がるので適度に使用するのが良いかと思います。
その他、ソイルや水草で隠れて見えない部分で景観に影響しない部分は水質に影響しない人工物を使うことも有効だと思います。
道産子海老が使用している中では、立体感を出すために水を入れたペットボトルや、太めの塩ビ管を切って中にウールマットを入れたものを置いて上からソイルを被せて使っています。
これを全てソイルで行うとなると、ソイルの使用量が多くなり、立ち上げに時間がかかりますし、人工物で嵩増しすることでソイルの節約にもなります。
レイアウトにお勧めの道具
レイアウトそのものに使う道具の他、日々のメンテナンスには必要な道具があります。
流木も昔から比べるとかなり良心的な価格になりました。
何度も購入していますが、30cmキューブ水槽で使用するのにちょうど良いサイズ感です。
形状はおまかせセットになりますが中々良いのが入っています。
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斬新なレイアウトを作るにはこのような石を使うのもおもしろいかもしれませんね。
水草を植栽する際に必須のアイテム。
27~30cm程度の物が使いやすいですが、長い物と短い物両方持っていると非常に便利です。
ADAのピンセットが使いやすいですが、ピンセットに関しては安物で十分だと思っています。
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水草のトリミングに必要なハサミですが、ストレートタイプとカーブタイプの両方持っていた方が良いです。
小型水槽だと使いずらいのでカーブタイプは少し小さめのを選ぶと良いでしょう。
ハサミに関してもADAの物がダントツで使いやすいです。
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