ビーシュリンプ水槽立ち上げに有効なバクテリア剤

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水槽用のバクテリア剤は昔からたくさんの種類が販売されていますが、バクテリアとは、自然界でいうと生産者である植物と消費者である動物が作り出した有機物を分解する分解者になります。

この分解者であるバクテリアが存在しないと、自然の川などは落ち葉や魚の糞、死体などがどんどん堆積してしまい、とても生き物が暮らしていける状態ではなくなります。

アクアリウムにおいても、この生産者と消費者、分解者の関係がとても重要で、これらをバランスを上手にコントロールすることで飼育する生体が元気に暮らしていけるようになります。

特に、分解者である微生物(バクテリア)はアクアリウムにおいて非常に重要な役割を担っており、水槽立ち上げ時のバロメーターとなります。

このバクテリアは空気中にもたくさん存在していて、水槽のセッティングをしてろ過器を回せば自然と水槽内にも殖えていきますが、市販のバクテリア剤を使うことでより効率よく水槽内の生態系を作り上げることができます。

【ニトロソモナス属】

土壌や水中に生息する硝酸細菌の一種で水中のアンモニアを分解し亜硝酸へと変化させるバクテリアです。

ニトロモナスは比較的分裂するスピードは速く、餌となるアンモニアがあればどんどん殖えていきます。

【ニトロバクター属】

ニトロモナス属同様、土壌や水中に生息する硝酸細菌の一種で亜硝酸を硝酸塩に変化させるバクテリアです。

ニトロバクターはニトロモナスに比べて分裂するスピードが遅く、分裂するまでにニトロモナスの2倍以上の時間がかかるので、ニトロモナスがアンモニアを分解し亜硝酸を作り出しても、ニトロバクターの分裂待ちとなり、アンモニアを消費するニトロモナス属だけが多いバランスの悪い状態がしばらく続きます。

一般的な水槽の立ち上げには1カ月以上空回しした方が良いと言われる理由は、それぞれのバクテリアのバランスが良くなるまでの期間が約一カ月から二ヶ月かかるためです。

本題に戻りますが、このバクテリアの数を意図的にコントロールできるのが市販されているバクテリア剤で、過去にこれが良かったというものを一部ご紹介していきたいと思います。

目次

バクター100(ADA)

アクアデザインアマノより発売されている粉末状のバクテリア剤です。

100種類以上の微生物を休眠状態で含む底床用添加剤です。基本的に水槽セット時にソイルの上に撒いたりサンドして使います。

道産子海老もこの商品と出会って20年ですが、非常に人気のあるベストセラー商品です。

始めて使用する方にとっては目に見えての効果はさほど感じられないと思いますが、立ち上げた後の安定感はとても良く非常に信頼感のある商品です。

スーパーバイコム78

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液体の中に高濃度のバクテリアが含まれていて、アンモニアや亜硝酸を素早く分解してくれる商品です。

やや高価ですが、水槽立ち上げ時はもちろん、換水時や調子の悪い水槽に添加して持ち直したこともあり、目に見えて効果のわかる商品です。

道産子海老が何年にも渡りシャドーシュリンプを爆殖し続けた水槽を立ち上げた時に使用したのがこのバイコム78です。

バイコムはバクテリアも良いですが餌も気に入ってよく使っています。

PSB 水質浄化栄養細菌

昔からよく見る商品で、ホームセンターや熱帯魚店でも売られています。

必須アミノ酸、核酸、ホルモン、ビタミンを多く含んでいて生体を健康的に飼育することができます。また、生きているバクテリアがそのまま入っているので比較的早い段階から効果が見られるようです。

この商品自体は使用したことがありませんが、この商品を使用している方からの話を聞くと悪い話は全く聞かないのでビーシュリンプにも最適な商品だと思います。

ビーシュリンプ水槽立ち上げに有効なバクテリア剤まとめ

ここまで書いておいて言うのも恐縮ですが、現在、道産子海老はバクテリア剤を使用していません。

それは、新規で水槽を立ち上げる時に他の水槽からの種水を使用しているからです。

ですが、ビーシュリンプ飼育を始めるために水槽を立ち上げた約8年前、バクター100やバイコム78を使って慎重に立ち上げた過程があって今の水槽管理ができているのは確かです。

これからビーシュリンプを始めたいと思っている方、もし今の状況があまり良くなくて新しく水槽を立ち上げなおしたいと思っている方など、この機会にバクテリア剤を使用して立ち上げてみてはいかがでしょう。

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この記事を書いた人



コメント

コメント一覧 (2件)

  • 初めまして。
    上3つのバクテリア剤は混用可能でしょうか?
    ビーシュリンプはバクテリアの種類が多い方が良いとよく聞きます。

    • こんにちは。

      返信が遅くなりまして申し訳ありません。

      バクテリア剤の混用については、どのような作用を起こすかわかりませんのであまりおすすめしたくないのが本音といったところです。
      とはいえ、混ぜて使ったところでバクテリアの繁殖が良くなるかは電子顕微鏡などを用いて調べるしかないので、検証するには少々ハードルが上がりますが興味深い内容ではあります。

      バクテリアは基本的にアンモニアと亜硝酸を速やかに分解してもらえればそれで良いので、後は最終副産物である硝酸塩を人の手によって換水という形で抜いてあげるだけでビーシュリンプは勝手に殖えていきますから、ニトロモナス属とニトロバクター属といった大まかな分類でしか知識として持ち合わせおらず、バクテリアの種類まではあまり深く考えたことはありませんが、強制的にバクテリアの繁殖を促したところで、分裂のスピードが速くなることはないので現在はバクテリア剤と呼ばれるものは一切使わずに立ち上げを行っています。

      的確な回答になっておらず申し訳ありませんが、ご理解いただけると幸いです。

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