絶好調でガンガン殖えていた水槽が、気づいたら抱卵個体が一匹もいない・・・なんて、実は良くあることなんです。
単純に調子を崩している場合も多いのですが、餌を落とせばすぐにエビ団子ができるくらいエビ自体はとても元気で、でもなんとなく殖えるスピードが落ちたような気がする時の対処法を紹介します。
ビーシュリンプが繁殖する条件
ビーシュリンプの交尾はメスが脱皮したタイミングで行われるので、脱皮をしないと繁殖できません。特にメスは脱皮後の殻が柔らかい最も危険な時に、交尾を求めるオスに追い回されるため、脱皮は命がけの作業になります。よって、脱皮をする際のリスクが高いと中々脱皮をしないこともあります。
タイミングが合わずたまたま抱卵個体がいなかっただけかも?
ビーシュリンプは月の満ち欠けで繁殖行動を行うことが多いのですが、新月や満月がそれに当たります。
同じ新月や満月でも繁殖しやすい場合とそうじゃない場合があって、たまたまそのタイミングだったのかもしれません。期待していた分ちょっとがっかりしますが、次の新月や満月に期待です。
より繁殖しやすい環境を待っているのかも?
同じ水温で通年維持できていても季節により水槽内の環境は目まぐるしく変化しています。よく爆殖の春とか秋とかって言うでしょ?それは夏の暑い時期や冬の寒い季節に無駄に体力を使うリスクを避けて、一番負担のかからないベストな時期にたくさんの卵を抱くというエビの本能なのかもしれません。
実際、冬に繁殖スピードが落ちた水槽は春に爆殖することが多いのも頷けます。それを利用して低い水温で維持していた水槽を2~3℃程度上げて春が来たと勘違いさせる方法もあります。
見えない所での環境変化が起こっているのかも?
ビーシュリンプ飼育に使用するソイルの劣化やフィルター内の汚れの蓄積による水質の変化や、水草などの成長に伴う微妙な水の変化など、人間が何も感じない部分を繊細に感じ取ることができるのが小さな生物なのです。
今一度水槽内の環境を見直す必要があるのかもしれません。ただ、一度にたくさんの対処をしてしまうと何が良くて何が悪いのかがわからなくなってしまうので一つずつやってみて結果が出るまでじっくり待つことが大切です。
調子は良いけど過密飼育かも?
調子が良いと餌に群がるエビの姿を見て楽しむのが毎日の日課になりますが、あまりに過密すぎると抱卵しなくなることがよくあります。それどころか稚エビの成長も遅くなる傾向にあるので、適度に間引いて水槽内の個体数のがベストな状況を把握しましょう。
ベストな個体数は水槽の大きさに比例しますが、同じ大きさでもその水槽によって結構差が出るものです。60cm水槽で150匹が限界の場合もあれば、300匹になっても大丈夫な場合もあります。あまり殖えないと思ったら少しずつ間引いていくと良いでしょう。
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