店頭販売とは違い実際の商品を見ることができないヤフオクは割と安く購入することができる人気の入手方法の一つですが、当然リスクも伴います。
- 画像と実物の相違
- 説明文と生体の相違
- 生体の死着
- 数の不足
- 送料の水増し
よく見るトラブルは上の5項目だと思います。
ヤフオクにはトラブルに対し保証制度がありますが、生体に関しては当事者同士での解決を促す方針なのでどうしても落札者側が不利な立場となってしまいます。
この自由度が人気の一つにもなっているヤフオクですが、商品の特性上ヤフオク側も介入できない部分が多く解決には困難を極めます。
特に最近始めたばかりのビギナーの方はできるだけ安く入手したいでしょうし自分も出品落札共にヤフオクを長く利用しているのでヤフオクを利用したい気持ちは理解できますが、楽しみにして購入したビーシュリンプについてのトラブルはできるだけ回避してほしいと思います。
今回はヤフオクのビーシュリンプ落札についてのトラブルを回避するための方法を詳しく解説していきたいと思います。
2cm程度の観賞エビが高額になる理由
稀に一匹20万円以上の価格が付いたエビを見ることがあると思います。
まずは、たった2㎝程のエビがどうしてこんなに高くなるのか解説していきます。
異種間の掛け合わせや選別による品種改良でビーシュリンプにも様々な品類が出回るようになり、現在も多くの新種が人の手によって作出されています。
高額で落札されているエビは、そんな中で生まれた希少な個体であったりそれらを作り出し選別によってさらに進化させた個体が大半ですが、多くは出品者の活動の歴史が背景にあります。
高額で落札される出品者は古くから多くの生体を取り扱ってきた過去があり、飼育繁殖はもちろん販売に対しても真摯に取り組んできた自分というブランドというものを持っています。
初心者の方にはそんな方から高額のエビを落札するには勇気が必要かもしれませんが、そのような有名ブリーダーさんが存在するということだけでも知っていて損はないと思います。
ヤフオクのトラブル回避の方法
ヤフオクには多くのトラブルが存在しますが、ビーシュリンプに限らず生体については解決が難しいケースも多いため事前に知っておくことで回避できることもあります。
画像と実物の相違
飲食店のメニューに載っている写真と実際の料理が違ったことってありませんか?
飲食店で働いているとお客様からそのようなクレームが度々あります。
店側がしなければいけないのはメニューに対して忠実に料理を再現し仕上げることなのですが、原材料の高騰や職人の技術によって中々難しい部分でもあり、どうしても多少見た目が変わってしまうこともあります。
だからといって改善する努力をしなくても良いというわけではありませんし、そのような事例に対し誠意を持った対応をしなければならないのは当然のことですから、その場を提供している運営側は対策やルールの改善などといった対策を行わなければいけないのですが、ヤフオクに限らず個人同士の金銭のやり取りの場を提供するシーンではかなり複雑な事例となってしまいます。
ヤフオク側では対処のしようが無い
ビーシュリンプは暗い環境にいると色飛びするので輸送中に色飛びしていることが大半ですが、明るい環境に移すと半日もしないうちに戻ります。
しかし、戻らない場合は意図的にそれを狙った悪質な出品者という可能性もありますが、それに対してもヤフオク側でも対処のしようが無いのが現状で、当事者同士で話し合ってくださいとしか対処してくれません。
有名ブリーダーから落札しよう
これに関しての対処は極めて難しいので、ヤフオクでも信頼できる出品者から落札するしか方法はありませんが、もちろん高額になることも覚悟しなければいけません。
格安で落札しようと思うならリスクを承知で入札するしかありませんし、決して無理に落札などせずできるだけ安く落としましょう。
安く落とせたら落とせたで大事に飼って選別で良いエビを採ることを楽しむことに力を注ぐ方が良いでしょう。
説明文と生体の相違
画像と実物の相違と似たような問題ですが、中には説明文と実際に届いた個体数が違うとか、抱卵個体を出品しているのに届いたら抱卵していなかったなどのケースもあります。
説明文を熟読
お互いのリスクを避けるためにも説明文に記載されている場合も多いので入札前に必ずよく読んでから入札しましょう。
ヤフオク側では対処のしようが無い
明らかに違う種類のエビが届いた場合はしっかりと対処してもらい返品・交換に応じてもらことが大切ですが、出品者がそれに応じない場合は運営側のヤフオクに通報し対処してもらうことができる可能性はあります。
数量不足や抱卵については、死亡した個体が輸送中に食べられてしまったり抱卵個体は脱卵して他の個体に食べられたなどと、理由はいくらでもあるのでヤフオク側でも対処のしようが無いのが現状です。
基本的に当事者同士で話し合ってくださいとしか対処してくれませんが、誠意のある出品者の方なら話し合って他の個体を送ってもらうなど双方の妥協点を探して提案してくれる場合もあります。
しかし、出品者だけでなく落札者にも悪質な人はいて出品者にももちろんリスクがあるので、説明文に記載されている場合が多くもし説明文に保証についての注意事項がない場合はお互いのリスクを甘く見ている場合もあるので入札は慎重になる必要があります。
クレームを入れる際には急に高圧的な態度で連絡することはせず、詳細な状態説明や証拠画像などをしっかり残しておいて話し合いをすることをお勧めします。
生体の死着
生き物ですから死亡して届くケースはゼロではありません。
これも出品者が決める一方的なルールに則って取引することになるので慎重に検討する必要があります。
保証の内容を確認
万が一死亡して到着した場合に対し出品者側で保証するという良心的な人も多いですが、もちろんリスクも伴うので条件があります。
- 袋を開封する前に連絡
- 到着後〇時間内での連絡
- 開封せずに当日中に返品
- 翌日到着地域のみ保証の対象
- 金額の保証または代替品の再送
いくつか例を挙げましたが保証については納得した場合のみ入札をしましょう。
翌日午前中の到着のみ保証の対象としているのに夜遅くに受け取り死着の保証をしてほしいといったところで大抵の出品者は保証はしてくれませんし、良心的な出品者はある程度スケジュールは受け取り側に合わせてくれるので、受け取り側のスケジュール調整もしっかり行い約束の時間までに受け取れるようにしましょう。
保証がない場合はいかなる場合も保証はしてくれないので納得いかなければ入札は控えるべきです。
ビーシュリンプは一日や二日の輸送程度で死ぬことはない
季節などの条件しだいにはなりますが、ビーシュリンプは元気な状態なら二日程度の輸送でもほとんどダメージは残りません。
自分も過去に出品していた頃には最長で三日目の夜にやっと受け取ってくれた落札者さんがいましたが、全個体元気で水槽に移したら翌日二匹抱卵したとの連絡があったことがありました。
なので、春や秋などの条件が良い季節に関しては輸送のダメージを心配する必要はありませんが、出品者の過去の評価で死着が多い場合は生体管理が悪いなどの何等かの原因があるので必ずチェックしましょう。
送料の水増し
ヤフオクには実際の送料やそれにかかる梱包費以上の代金を請求してはいけないルールがありますが、守られていないのが現状です。
実際に請求された送料と届いたサイズが違う
自分も落札した際に経験していますが、実際には60サイズで届いているのに100サイズ以上の送料を請求されるケースも珍しくありません。
関東から北海道に届いた60サイズの送料を2500円請求されました。(割引無しの実費で1370円)
出品手数料は落札額に対して出品者がヤフオクに支払わなければならない金額なのですが、送料と梱包料にに関してはその対象ではないため実際にかかる送料と請求した送料の差額が発生する場合は出品者の利益となります。
※梱包料金については運送業者が指定する運送用梱包資材(例えばヤマト運輸で購入できるダンボール箱など)の実費以内の金額のみが認められています。
それって詐欺じゃん?
そうです。詐欺だと思います。
ヤフオク側では対処のしようが無い
ですが、実際にかかる送料と請求した送料の差額が発生していたとしても、ヤフオク側では全てを事細かく調べることはできていないのが現状です。
ヤフオク側でも一つ一つ調べていられないのでトラブルとしてヤフオク側に通報があった場合のみ対処していますが、生体という特殊なカテゴリーな故個人間で解決してくださいというしかないのが現状ですが、送料の内訳についてはここ数年で度々ガイドラインが変更されており、今後もさらに厳しい措置を取られることが予想されます。
送料水増しに対しての対処法
- 過去の評価のチェック
- 過去の同様商品の落札額チェック
- 説明文にサイズ別料金表が記載されているか
- 不明の場合は質問してみる
- 安く落札して送料と相殺
酷い出品者の場合は過去の評価に反映されているので見てみるとすぐにわかりますし、過去の同様商品の落札額が異常に安かったりする場合も用心しておいた方がいいです。
説明文に料金表が記載されていて発送するサイズも明記されていれば心配ありませんが、実際に請求された金額が違う場合は出品者に連絡して訂正してもらいましょう。
特に記載されておらず不明の場合はサイズと送料の両方を質問してみて、差異が生じるなど納得いかなければ入札は控えた方が良いでしょう。
落札してしまった場合はほぼ泣き寝入りとなりますので、格安で落札できた分送料と相殺できたと割り切って取引できないのであれば絶対に入札は控えるべきです。
まとめ
ヤフオクという個人間の取引である以上、生体に関しては「泣き寝入り」という言葉が存在しある程度リスクを覚悟して参加する必要があります。
ディーラーでしっかりとメンテナンスを行っている高年式の中古車だって納車後すぐに故障するケースだってありますから、何に対してもリスクはあって当然ですし、ある程度のリスクを承知で購入を検討するのもヤフオクの楽しみ方の一つではないかと思います。
ですが、しっかりと調べて観察しておけばリスクを限りなくゼロに近づけることはできますし、それどころか出品者と落札者間で友情が芽生えたりすることもあるので、リスクと向き合いながらも楽しめるヤフオクは寧ろお勧めしたいビーシュリンプの入手方法の一つだと思います。
- 出品者の評価の内容(悪・良の両方)
- 出品者の評価数
- 出品者の過去の出品物の落札額
- 出品者が運営するSNSやブログなどのメディアのチェック
- 説明文の確認
- 保証の内容の確認
- 送料の内訳の確認
- 取引き中の連絡の速さや丁寧さ
- 専門店への出荷などのブリーダー活動歴
- 妥協も必要
以上の10項目をチェックしておけば、ほぼほぼリスクはないと考えて良いと思いますが、全ての条件を満たした上で入札してもいいと考えられる出品者さんはヤフオク以外でも実績のあるブリーダーさんしか残らないと思います。
10年前まではそうでもなかったのですが、最近はかなり細かいところまで注意しなければ見抜けないところまで難しくなってきています。
特に問題がないように見える出品者でも過去の落札額が異常に安いなどといった場合は、出品履歴が浅いなどの他に何かしらの理由があるはずなので、少しでも気になるようなら入札を控えるか過度の期待を持たない方ががっかりせずに済みます。
特に有名な特定の地域からの送料水増し出品者については、同県でもしっかりとした出品を行っている方もいらっしゃるので、地域だけで判断せずその出品者の説明文や評価などで判断してほしいと思います。
どうしてもリスクを避けたいという方は店頭販売にて購入するか大手専門ネットショップからの購入をお勧めします。
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