とある記事での水質についてのご質問というか、少し乱暴なご指摘をいただきましたので、ご本人に説明した上で質問者様に了承を得て再度記事にしたいと思います。
pHについての説明は異論はないが、TDSについては多くの人が数値を目安に水質管理の上でしっかり管理できているのに対し、なぜこの記事ではTDSの数値を気にすることに対し否定的なのか?といった内容です。
ご指摘を受けることに対し、自分の意見でちゃんと答えることが正義だと思うので詳しくご説明させていただこうと思います。
TDSとは何?
TDSとは簡単にいうと水の中の不純物の濃度を示す数値です。
不純物は水の汚れの他、ミネラル分も含まれます。
この汚れとミネラル分は別個に調べることはできないので、TDSメーターを使って汚れもミネラル分も含まれる不純物として一括で調べるしか方法はありません。
例えば、TDSの数値が170だったとして、そのうちの半分が汚れで、残りの半分はミネラル分だったとします。
しかし、これが8割が汚れで残りの2割がミネラル分でもTDSメーターの数値は170を示します。
これを理解して使用する分には適切な水質管理ができると思います。
ソイル依存者は大磯砂のことをわかってない
ウチは大磯で爆発的に殖えてるしソイルを使って酸性にしなければいけないことはないと思うが?
これについては各飼育者の好みで良いと思いますが、アンモニアとアンモニウムの関係性を知っていれば酸性の水質で管理をしたいと思う人が大半ではないでしょうか?
ただし、pHが高いからといって様々な添加材を使用して強制的に下げるのであれば、水を入れれば勝手に酸性に調節してくれるソイルという便利なものがあるのですからソイルをおすすめしているだけであって、大磯砂を否定しているわけではありません。
現にビーシュリンプを初めて飼育した2000年頃は、ソイルではなくADAのアクアセラミックで飼育していましたし、モスを巻き付けた流木のみのベアタンクでも普通に殖えていました。
水の数値を調べる意味
TDSにしてもGHにしてもpHにしても正しい数値なんてありません。
エビが元気で爆殖していればそれが正しい数値です。なので正しい数値は人それぞれです。
数値に関しては調べることに対し否定的ではありませんし、むしろ大切なことだと思います。
ただ、数値というものは水質の変化を知るものであって、理想とするところに調整するものではありません。
ですから、立ち上げ後、例えば
pH6.0
GH3
TDS120
ここからどう変化し、エビの活性がどのように変化していくかを調べるには、何度も計測して一番良い状態の時の数値を知る必要があります。
ベテランの飼育者はこの一番良い状態の数値を熟知していますし、数値で見なくてもエビの動きや見た目の水の変化、水草の状態だけで全てわかるため、「面倒」とか「必要ない」という表現をしているだけで実際には非常に繊細なところで水の状態を見ているのです。
ご理解いただけたでしょうか?
個人的には人に対して否定的な意見は避けて通りたい主義ですが、自分に対して否定された場合はこのブログに文字を並べて公開している責任もありますので、補足として説明はいたしますのでいつでも気軽にご質問ください。
読んでくださった方のお役に立てれば幸いです♪
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