アマゾニア水槽でのビーシュリンプの脱卵を考える

脱卵とは、雌親が抱えていた卵がいつの間にかなくなっていたとか、卵を抱えたまま脱皮したなど、抱卵していたのに稚エビが見られない時に疑われる現象です。

脱卵の原因は、水質が原因で起こる場合や、血統によるものなど様々ですが、その具体例をいくつか挙げてみたいと思います。

※この記事はアマゾニア水槽での対策方法であり、その他のソイルを使用している場合は同じ対策をしても改善されるかの保証はありませんのでご了承ください。

目次

水質が原因で起こる脱卵

脱卵の原因は大半がこの水質によるものです。

餌寄りは良くて抱卵個体も多くいるのに、なぜかいつまで経っても稚エビが見られない時は雌親が卵を落としている可能性が高いです。

アンモニアや亜硝酸、硝酸塩などが過剰に蓄積されているかもしれません。亜硝酸に関しては親エビもダメージを受けてしまうのでわかりやすいと思いますが、中性以下では無害なアンモニア(アンモニウムイオン)や、アンモニアや亜硝酸の最終副産物である硝酸塩が多すぎると卵を落とす個体が多くなります。

立ち上げて間もないのであれば立ち上がるまで待つしかないですが、立ち上げて一年以上経過している場合は適度な換水で硝酸塩を排出してあげることで脱卵を防げることがあります。

通常は画像のように卵がお腹の中にしっかり隠れていて、親が水送りして卵を揺らしている時にしか卵が見えないようになっていますが、まれに何粒かはみ出てぶら下がっている状態のことがあります。

このような場合は脱卵の予兆と捉えて、水質や環境の悪化を疑う必要があります。

卵を抱えたまま脱皮する脱卵

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きれいな脱皮殻に卵が付いている場合がありますが、脱皮による脱卵です。

通常、特に異常のない場合は抱卵中にメスが脱皮することは稀ですが、水質悪化が原因のことが多いです。

また、水質の急変でも脱皮を促すきっかけになるので、添加剤の過剰添加や大量換水は控え換水のペースも週に半分の換水をするより少量で毎日行う方が良いでしょう。

無精卵の可能性?

ビーシュリンプなどの大卵系のエビに関しては無精卵はないと考えられます。

魚のように卵に精子をかけて受精させるのとは違い、大卵型のビーシュリンプに関しては脱皮の刺激で交尾をするので無精卵という効率の悪い繁殖は行わないと言われています。

血統による脱卵

基本的に脱卵しやすい血統というものはありません。

強いて言うなら、同じ血統同士で何世代も繁殖させるいわゆる「血の詰まり」によるものです。

血の詰まりは、確かに恩恵もありますが、個体の弱体化、繁殖能力の低下など、弊害の方が大きいので、一つの水槽で長年飼育している場合は特に注意した方が良いでしょう。

まとめ

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脱卵は実は頻繁に発生するもので気付かないうちに発生していることも珍しくありません。

親が元気で餌寄りも良く抱卵個体もたくさんいるのに稚エビがあまり見られない場合は脱卵を疑った方が良いでしょう。

特に良血統でデリケートな個体は脱卵しやすい傾向があるので、大切に育てたい場合はサテライトなどで抱卵期間だけ隔離しておくのも抱卵個体へのストレス軽減にもなり、より多くの稚エビを残せる可能性が上がります。

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