ビーシュリンプ飼育にGHとTDSは重要か?

ビーシュリンプ飼育において一番重要視しなければいけない水質についてのお話しです。

一応pHも重要といえば重要ですが、ソイルでの飼育が定番化している今、pHについてとやかく言う必要もないでしょうから今回はGHとTDSのみの解説をしたいと思います。

目次

GHとTDSって何?

GHとは水中の総硬度を表す単位で、水中に溶けているミネラルカルシウムの量によって数値が変わります。

ミネラルウォーターを飲み比べてみるとわかると思いますが、主にヨーロッパの天然水は硬度が高めの傾向があります。

代表的なものだとエビアンやコントレックスがかなり硬度が高めになっています。

人間が飲むには硬度が高い硬水よりも軟水の方が飲みやすく、軟水である日本の水は安全で美味しいと世界中で評価されています。

国内でも多少の地域差はありますが、総硬度(GH)は0~3程度かと思います。

一方TDSについては水中に含まれる不純物を表す単位(ppm)で、簡単にいうと水の汚れです。

これについても地域差はありますが、水道水だと30~250ppm程度だと思います。

水の汚れとは書きましたが、水中に含まれる不純物は汚れだけではなく、ミネラルやカルシウムなども含まれるためTDSが高いから良くない水ということではないので勘違いしないようご注意ください。

GHが低いとビーシュリンプは飼育できないの?

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GH(総硬度)を計測する試薬

ビーシュリンプは淡水性のエビで、本来は河川に生息しています。(現在野生のビーシュリンプは水質汚染などで絶滅したと言われています)

自然の川には土壌から流れ出る養分やミネラルが豊富に含まれるため、そこから必要なミネラルやカルシウムを摂取しています。

飼育下のビーシュリンプは、水槽という閉鎖的環境の中で暮らしているため、慢性的にミネラルやカルシウムが不足がちになります。

そのため、ミネラルやカルシウム、または養分などが豊富に含まれるソイルや餌などで補ってあげる必要がありますが、単純に総硬度だけで見るとGHが0でも飼育だけでなく繁殖もできます。

ブラックダイヤなどのタイガー系やシャドー系の個体はGHが低いと脱皮不全を起こしやすいので注意が必要ですが、ノーマル種であるブラックビーやレッドビーシュリンプに関しては体色に多少影響が出る他、生存自体は問題が出ることはほとんどないでしょう。

TDSの数値はどのくらいがベストなのか?

TDSは水中の不純物を表す数値ですから、水の汚れであったりミネラル分であったり、TDSメーターは水に電気を通して水の中に溶けている電解質の濃度を調べる機械で、この数値が高い水は電解質が多く、数値が低い水は電解質が少ないことを意味しますが、ミネラル分も電解質なので数値が高い反応が出れば水が汚いということではありません。

今現在の時点でTDSはこのくらいが良いよ!というブリーダーさんなんていないとは思いますし、自宅の水道水のTDSがどのくらいで添加剤を使用する際の参考値を知りたい場合には役立つものなので、持っていても損はありません。

ですが、実際にエビがどのくらい元気で繁殖行動を起こしているかを観察する方が重要なので、TDSはRO水(純水)を使っている人以外は必要のない情報と言って良いでしょう。

RO水に関してはまた別の機会に解説したいと思います。

まとめ

TDSに関してはほぼ無意味な数値ですから拘るところではないですが、GHに関してはエビの体色や脱皮にも影響するので少しだけ気にしても良いかもしれません。

参考数値ですが、道産子海老宅の水道水はGH0、TDSは30前後でした。

これに何も添加せず浄水器を通しただけの水で全く問題なく爆殖しています。

ただ、シャドー系のエビはGH0だと脱皮不全を起こす個体が目立ちました。

よってGHに関しては脱皮不全を起こすなど、エビに異常が出た場合に調整してあげる程度で問題はなく、逆に添加剤などで強制的にGHを上げすぎると殻が厚くなりすぎて脱皮が困難になることもあるらしいので、程々にしておくのが良いでしょう。

GHに関してはコントレックスやエビアンなどの硬水のミネラルウォーターやビーシュリンプ用のミネラル添加剤を添加すれば簡単に上げることができますし、牡蠣殻やみそ汁に入っていたシジミの貝殻、そこらへんに落ちている石などでも上げることができます。

ミネラル添加剤の代表格「ミネリッチ」

極端に数値が変化しない程度なら色々使ってみるのも飼育の楽しさが増えると思います。

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