「ビーシュリンプ飼育」アマゾニア徹底解析(改訂版)

アマゾニアを使ったビーシュリンプ水槽の立ち上げから安定期に入るまでの過程を解説します。

あくまでも自己流での立ち上げ方なので、安定するまでの期間はその時々の状況で変わります。あくまでも目安としてご参考にしていただけると幸いです。

目次

立ち上げ初期(~2週間)

見た目は何の変化もありませんし、水草も成長することなく殆ど変化はありませんが、ソイルの有機物が溶け出してバクテリアが繁殖を始める頃です。
この時期に頻繁に換水し水の数値を計測すると、立ち上がった後と似たような数値を出すことがあり、換水によって新しい水が入ると、水も輝き水草も換水によって一時的に代謝が上がり成長するので、立ち上がったと勘違いさせられることがあります。
この時点でエビを入れると一時的に調子が上がることがありますが、不安定な状態に入る2週間目以降ポツポツと☆になることが多いです。

立ち上げ初期(2週間~1ヶ月目)

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アンモニアや亜硝酸が高い数値で検出される時期です。
この期間に換水をすると、せっかく増えてきたバクテリアが減るので、立ち上がりを遅らせることになると考える道産子海老宅では一切換水しません。
アマフロやモスを見ると変化がわかると思いますが、茶色く変色したりアマフロの根がソイル付近まで長く伸びて汚くなります。
この時点では茶苔もほとんど出ないので、一瞬吸着系?と疑うこともありますが、このあとちゃんとアマゾニア特有の暴れ方をしてくれるので大丈夫です。

立ち上げ初期(1~1.5ヶ月目)

アンモニアと亜硝酸が硝酸塩に変わり始める頃です。
またミジンコが出始める頃でもあるので比較的見てわかりやすく、この時点でエビを入れる事が可能になりますが、必要数のバクテリアが繁殖していないと生体を入れたことで更に有機物が増えるので、バクテリアが分解しきれなくなりアンモニアや亜硝酸が再度高い数値で検出される様になります。
これは実際に生体を入れてみないとわからないので、水の輝きや水草の状態など、感覚的な部分で判断するしかなく経験値で差が出る難しいところでもありますが、まだ不安定なこの時期は、所有している個体数が少ない場合は、スルーしてじっくり待ってみるのも良いかと思います。

立ち上げ初期(1.5~2ヶ月目)

水草の新芽も目立つようになり完全に立ち上がった様に見えますが、まだまだ不安定な時期ではあります。
アンモニアや亜硝酸を分解するバクテリアは、その量によって増減を繰り返し徐々に安定していきます。
よってこの頃から硝酸塩の量がかなり増えてくるので茶苔が出始めてきます。

道産子海老宅ではこの茶苔が出始めてきた頃に一度全換水して硝酸塩を抜きます。その後順調にバクテリアが繁殖しミジンコも消えなければエビを投入します。

生体を入れたことにより一時的に調子を崩すことがありますが、バクテリアがしっかり繁殖できる環境下では多少エビに負担がかかっても多数が☆になることはあまりありません。

しかし、換水や生体数の増減など、ちょっとしたことですぐにバランスを崩すデリケートな時期でもあります。

立ち上げ中期(2~3ヶ月目)

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この頃には完全に生態系ができあがり生体を入れても大きなトラブルはありませんが、立ち上げ方で変わってきます。
最初にアンモニア、亜硝酸をしっかりと出しておかないと、この期間でアンモニアや亜硝酸がダラダラと出続けるので生体を入れると痛い目に合うことがあります。
逆に、立ち上げ初期の記事にあるような立ち上げ方をすると、この期間は比較的安定してきますが、それでもやはり不安定な時期ではありシャドーなどのデリケートなエビは☆が出ることも…
頻繁な少量換水も多少の効果はありますが、ここで闇雲に添加材やバクテリア剤を使用すると後で後悔することになります。

立ち上げ中期(3~6ヶ月目)

生体を入れている水槽では硝酸塩が蓄積され、かなり茶苔が多くなる時期です。
一度掃除をしても良いと思いますが、掃除しても再度茶苔が発生するようならろ過器や水の状態を疑いましょう。
茶苔発生のメカニズムはちょっと複雑なので割愛しますが、アマゾニア水槽において茶苔を出さない水槽は調子が良いのでどんどんエビが殖えていくはずです。

立ち上げ中期(6~12ヶ月目)

調子の良い水槽は、茶苔に変わり明るい緑色の苔がガラス面にびっしり生えてくるようになります。

この苔は水槽の状態が安定期に入ってる一つの指標になりますが、照明の強弱によって変わってくるのであくまでも参考程度になります。
いつまでも茶苔が残るのは硝酸塩の蓄積が原因ですが、過密飼育の方が調子が上がるビーシュリンプ飼育において、硝酸塩を減らすのは不可能ですし硝酸塩が原因で☆が頻発するなら我が家はとっくに全滅しています。
また、硝酸塩はもちろん水道水にも含まれていますし、調子が上がらないとどうしても今ある知識の中で、硝酸塩を疑ってしまいますよね。
茶苔と硝酸塩は密接な関係なんですが、ビーシュリンプ飼育において、アンモニアと亜硝酸が無くなれば立ち上がったと判断するのは大きな間違いであり、実はそこからまだ先に進める必要があるのですが、文字で説明するのは1ヶ月くらいかかりそうなので今後裏知識の記事にでもしてそのメカニズムについて解説しようと思います。

立ち上げ後期(12~18ヵ月目以降)

相当数のエビが入ってる絶好調の水槽なら、夏場冷たい水でガンガン換水しても大丈夫ですし常時抱卵個体を見ることができると思います。

おそらくこれ以上良くも悪くもならないと思いますが、ソイル自体の寿命(粒が崩れて目詰まり等)を考えるなら、そろそろリセットか泥抜きをして足しソイルをするかを考えた方が良いかもしれません。

結局アマゾニアは何年使えるの?(メンテナンスとリセットのタイミング)

アマゾニアは長期維持できるソイルで有名ですが、いつかはリセットしなければならないと思います。

道産子海老は最長で7年維持したことがありますが、エビの活性はとてもよく餌寄りも抜群でした。

リセットを考え出したのは5年ほど維持してからでしたが、決定的な理由はメスが成熟しても抱卵しなくなったからです。

汚泥が溜まりソイルの目詰まりも目立ってくるため、換水だけでのメンテナンスだけで何年も維持するのは難しいので、立ち上げて3年後くらいから途中何度か泥抜きや足しソイルを行いましたが、さすがに7年目に突入すると苔すら生えなくなり、ただ手入れの行き届いただけの水槽でした。ちょうど吸着系ソイルで立ち上げ濁りが無くなった数日後のような感じだったと思います。

もう少し泥抜きや足しソイルのスパンを短くすればリセットをせず半永久的に維持できるかもしれませんが、長期維持してエビが殖えるスピードが遅くなるのならリセットしてしまった方が良いと考え、設置している外部フィルターはそのままに水槽内のソイルを全て抜き新しいソイルと水を入れて立ち上げなおしました。

結果としてエビの殖えるスピードは以前に比べて格段に良くなったのでこれで正解だったと思います。

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